主腐の萌え充の日々

数年ぶりにぶり返したBL熱。読んだ小説や漫画のレビューです。

眠り姫からキスを

眠り姫からキスを (アルルノベルス)
眠り姫からキスを (アルルノベルス)
著者:花川戸 菖蒲
出版社:ワンツーマガジン社
カテゴリー:本

つい昨日、買い物ついでに寄った古本屋で見かけました。
花川戸さんと角田さんのコンビだったし、100円だったしついついふらふらと購入。


花川戸さんの書き方だと、攻・受のみの視点で書かれるという事は無いのですが、(そこも好きなポイントの1つです)今回は冒頭から攻視点だったので、受視点から始まる作品ばかり読んできたので、おやっ?と思いながら読み進めました。



旅行代理店の営業・栖原(攻)が一目ぼれした相手の司書・一之瀬(受)猛アタックの末に食事に誘い、部屋にも誘いますが、逆に一之瀬の部屋に連れて行かれ、そこで初めて目にした本当の一之瀬とは・・。


ゴミ部屋に埋もれて平然と過ごし、人との関り方もイマイチ分かってない不思議ちゃん。
自分の事は自分一人で解決。そこに人を入れる隙なんてないのです。
なんとエッチも相手が自分としたいというなら自分の感情抜きにはいどうぞ。。


所謂アスペぽい彼でしたが、世話好きの栖原の献身的な愛とコミュニケーションによって、徐々に人との関り方を学んでいき、人を好きになるという事、愛するという事を覚えていきます。


話を読み進めていくと、そのうち人の気持ちを量れない一之瀬とのいざこざで栖原が距離を置いて、一之瀬の方から歩み寄るようになるのかなーとか思いましたが、そういう訳でもなく、そういうトラブルめいた事件も起きず、待ての構えで栖原が献身的に一之瀬に尽くすところが攻キャラなのにいじらしい。


そして、さすがは花川戸さん。ロリ好きと言うだけあって、一之瀬視点はめちゃめちゃ描写が可愛いです。徐々に真人間になっていく一之瀬のかわいらしさにもうきゅんきゅんメロメロしました。


人との関り方、愛し方を知ってしまった一之瀬。
ここから先はとっても魅力的な一之瀬が心配すぎて過保護も過保護に更に献身的になる栖原しか思い浮かびませんが、まぁ幾ら世間知らずでズレた幼児っことはいえ、一之瀬も立派な社会人。ちゃんと分別分かってますよ~というところでしょうか?振り回される栖原を見るのも楽しそう。


重くない話なのでサクサクッと読めます。なんとも可愛らしいお話でした。